2025年2月号の特集はずばりイタリア。得意分野である。個人的なイタリアとの接点はスーパーカーから始まった。子供のころ、まさにそのブームはやってきた。意味もなく「BBはベルリネッタ・ボクサーのことなんだぜ」なんて話していたと思う。
2度目の接点は大学生。「イタカジ」ブームの到来だ。カラフルなタイトのパンツにカラフルなシャツを着ていた。「イタメシ」なんてのもそのころだったと思う。少し上の世代のお兄様お姉様たちが足繁く通っていた。
3度目のタッチポイントは自動車雑誌『CAR EX』編集時代。アルファロメオでいえば155、145、164。フィアットはウーノやパンダ、マセラティはガンディー二作の4世代目クアトロポルテあたり。そのへんのモデルを取材していた。
4度目は雑誌『LEON』で副編集長として編集部にいたころ。このときはクルマよりもファッション系イタリアンブランドとのつきあいが濃かった。中でもグッチのようなメゾン系が多かったと思う。ボッテガ・ヴェネタがハネていたねー。
そして5度目は、『アリタリア航空 日本語版機内誌』の編集長時代。現在はITAになってしまったが、まだあのころは健在だった。とはいえ、エディハド航空の傘下になり、イタリアの人たちがやりにくそうに見えなくもなかったが。
で、ここまで来て本題に入る。ICCJ(イタリア商工会議所)の話だ。
なぜICCJの話をするのにこれだけスペースを割いたかというと、アリタリア航空にかかわっているときに、そことおつきあいが始まったから。彼らは本来の職務としてイタリアと日本の企業をつなげたりしているが、実はさまざまなイベントを数多く仕掛けている。
代表的なのは副題に「イタリアに恋しちゃう?」が付く「Italia,Amore mio!(アモーレ・ミオ)」。日本最大級のイタリアフェスティバルだ。イタリアの企業がブースを構え、おしゃれで楽しい世界を演出してくれる。今年は六本木ヒルズを舞台に行われた。マセラティやアルファロメオの展示もあって、クルマ好きにとっても楽しいイベントだ。
先日、そんなICCJ主催のガラパーティーに参加してきた。場所は目黒の八芳園。その大宴会場に円卓が所狭しと並んだ。 さすがなのはコンテンツの数。イタリアの企業が集まればパーティのすべてが賄えるといった印象だ。ワインにリキュール、フランチャコルタのような「泡」もあれば、カンパリも黙ってはいない。ストレートにカクテルに、さまざまな飲み方を提案する。
ファッションもそう。メンズ、レディースそれぞれのファッションショーが行われた。ランウェイはとくに設けられていないが、テーブルの合間を颯爽と歩くだけで空気が違う。印象的だったのはウェディングドレスをテーマにしたファッションショー。華やかさが一段と増したのはいわずもがな。最後にデザイナーも出てきていい感じにショーは終わった。 この他にも音楽あり、アワードありとコンテンツは盛りだくさん。テーブルの上のイタリアンコースに舌鼓を打ちながら時間は経っていく。
そんな大掛かりのガラパーティを仕切ったのは特集にも出てくるICCJのダヴィデさん。かれこれ6年くらいのつきあいかな。イタリアの空気を運んでくれるナイスガイである。彼らのパワフルさにはほんと頭がさがる。これからもよろしく! CIAO! Grazie milleね。
くしまたつや/モータージャーナリスト。2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。『Car Ex』副編集長、『American SUV』編集長など自動車専門誌の他、メンズ誌、機内誌、サーフィンやゴルフメディアで編集長を経験。趣味はクラシックカーと四駆カスタム
