トヨタ自動車は6月3日、Harvia Plc(ハルビア、本社・フィンランド)と「水素燃焼技術を活用した水素サウナのコンセプトモデルを共同で開発した」と発表した。ハルビアはサウナ、スパ関連のビジネスを展開する世界有数の企業で、本社をフィンランド・ムラーメに置く。トヨタはトヨタ・ガズー・レーシング・ワールドラリーチーム(TGR-WRT)の本拠をフィンランド・ユバスキュラ市に持ち、今年7月31日〜8月2日に開催されるラリー・フィンランドの期間中にユバスキュラ市で水素サウナのコンセプトモデルを公開実演する予定だ。
水素サウナはサウナストーンを水素の炎で熱する。水素は燃焼時に二酸化炭素を排出しないため、木材を燃焼させるスモークサウナなどと比べてクリーン度が高い。トヨタは水素を燃料としてクルマを走らせる燃料電池車(FCEV)技術を持っており、燃料電池で鉄道を走らせたりロサンゼルス港で燃料電池の実証実験を行うなど幅広い取り組みを進めている。
フィンランドはBEVの新車販売比率が約35%(2025年1〜4月)と、プラグインハイブリッドを加えた「充電可能なクルマ」の比率は約に達する。こうした数値から、フィンランドの環境意識が高いことがわかる。
フィンランドの生活に欠かせないサウナに水素燃料の可能性を加えることで、フィンランドに水素技術の可能性が広まることを期待する。