ACEA(欧州自動車工業会)は5月13日、「充電できるクルマ(ECV)」の2025年第1四半期(1〜3月)における新車販売データの国別登録状況を発表した。
欧州で最もBEV販売比率が高いのはノルウェーである。ACEAが発表した2025年第1四半期(1〜3月)の新車販売データは、90.6%がBEVで、PHEVを加えると95.2%がECVになる。ノルウェーは2025年までに新車販売をすべて電動化する目標を掲げ、着々と近づいていることがわかる。
ノルウェー道路連盟(OFV)の発表によれば、2024年の新車販売においてBEV比率は88.9%だという。前年比6.5ポイントの上昇で、目標達成が見えてきた。
ノルウェーに続くのはデンマーク。65.5%がBEVで、PHEVは2.8%。
PHEVの販売比率が最も高い国はスウェーデン。PHEVが25.0%、BEVが33.0%だった。
ECV比率が50%を超えているのはアイスランド(63.0%)、フィンランド(55.8%)、オランダ(52.7%)と続く。
自動車生産が盛んなドイツはBEVが17.0%、PHEV9.6%。フランスはBEVが18.2%、PHEVが4.8%。BEVの販売比率が20%を超えている英国はBEVが20.7%、PHEVが9.2%である。
全体の保有台数で見ると、2023年の時点でEUのBEV保有台数は約440万台で、全体の1.8%。PHEVは約528万台で2.1%である。パワートレーンで最多はガソリン車が約1億2440万台で全体の50.0%、ディーゼルが約9830万台で39.5%を占めている。
順調にBEVの普及が進むノルウェーの場合でも、保有台数に対するBEV比率は24.2%(約69万台)。2020年のBEV保有率は12.1%(約33万7000台)だったから、3年で倍増した計算になる。
2023年時点でのドイツのBEV保有比率は2.9%(約141万台)、フランス2.2%(約87万台)、英国2.9%(約109万台)である。
ACEAは「欧州では370以上の排出ガスゼロ車(ZEV)が販売されているし、3万ユーロ以下のモデルは16車種ある」と指摘し、ZEVのバリエーション、価格ともにフレンドリーな存在になっていることを強調している。