カリフォルニア州は2026年のBEV販売基準を達成できるのか。最新データから読み解く
米国カリフォルニア州新車販売協会(CNCDA)は4月に、今年第1四半期のカリフォルニア州の新車販売データを明らかにした。
第1四半期にカリフォルニア州で販売された新車は46万3114台で、前年同期比+8.3%と好調だった。米国全体の販売台数が390万7894台で同+4.6%だから、米国全体の市況を上回ったことになる。
カリフォルニア州は2035年までにガソリンエンジン車の販売を禁止し、すべての新車販売をゼロエミッション車(ZEV)にする方針をとっている。2026年からは新車で販売されるSUVや小型ピックアップトラックの35%はZEVにすることが義務(ACC2)づけられており、2027年には43%、2028年には51%、2030年には68%にまでアップする。
来年には新車販売の3分の1をZEVにしなければならないカリフォルニア州の最新データは、BEVの販売台数は9万6416台でBEV比率は20.8%。これは2024年のBEV比率22.0%からやや後退した数字になる。
CNCDAの試算によれば、2026年のZEV販売基準(ACC2)を満たすには、BEVの登録台数は現状比で68%増加する必要がある。現在のBEV販売台数を70%増となると、16万2000台のBEVを販売すればACC2をクリアでき計算だ。およそ7万台をガソリン車からBEVに切り替えることができるのか。また、その場合シェアを失うモデル、ブランドはどこになるのか。BEVをめぐって熾烈なサバイバルが展開されそうだ。
一方でハイブリッド車の販売は好調だ。今年第1四半期のハイブリッド車比率は17.9%。2024年は14.8%だったから3.1ポイントの伸びである。
2021年のBEV比率は9.3%、ハイブリッド比率は9.1%とほぼ同じだったが、2022年にBEV比率は16.6%に急拡大、ハイブリッドは9.1%と前年と同じだった。だが、2023年以降のハイブリッド比率は11.1%、14.8%と拡大し、現在の17.9%まで伸びている。CNCDAはハイブリッドにPHEVを含めていないので、PHEVを加えた2025年第1四半期のハイブリッド比率は21.6%になる。