1月27日、インドと欧州連合(EU)は、自由貿易協定(FTA)の合意に基づき、欧州からインドに輸出される高級自動車の関税率を改定すると発表した。それによると、従来は最大110%かかっていた関税が、30%に引き下げられる。欧州からインドに輸出される高級車の台数に制限はあるが、インドのユーザーにとっては欧州製高級車が買いやすくなる。
インドは自国の自動車産業を保護するために、輸入車に対して高い関税をかけている。これまで70〜110%が適用されており、以前から是正を求める声が上がっていた。
今回の関税改定で、インドでは価格が1万5000〜3万5000ユーロのモデルに対しては関税35%が適用され、年間の輸入台数は3万4000台までに決まった。3万5000〜5万ユーロのモデルと、5万ユーロを超えるモデルに対しては、関税30%、輸入台数は3万3000台に制限される。輸入台数の上限は将来的に16万台に引き上げられる可能性があるという。
ところで、インドの新車マーケットの規模は2024年の販売実績で430万1848台。一般乗用車が約135万台で、UVと呼称される多目的自動車が約280万台、バンが約15万台という構成である。マーケット規模からいえば、中国、米国に次ぐ世界第3位の規模である。この中で輸入車が占める割合は1%程度といわれる。すでに紹介した輸入台数の規制が合計で6万7000台だから、430万台規模の市場でいうと、輸入車の比率は2%以下である。
430万台規模のマーケットを考えると、6万7000台の「関税緩和」は大きなインパクトがあるとはいえない。だが、巨大かつ成長するマーケットですでにビジネスを展開しているメーカーにとっては、自社ブランドの拡大を図る好材料といえるだろう。
